四五、光寿名義 【出拠】  一、『小経』名義段の光寿二無量。  二、『大経』の第十二・十三願文。  三、『真仏土巻』の初め。 【義相】  光は光耀明朗、寿は七十八十等の一期を指して寿とし、連持相続するを命とす。『玄応音義』二(初丁)に、寿亦命也。寿は一期を取るの名、命は人の生分を取るの名なりと。  仏に三身あり、寿随ふて異あり【天台『寿量品』の釈に出づ】。  一、法身真如法性を隔てざるを寿と名く。  二、報身境智相応するを寿と名く。  三、化身一期報得百年断ぜざるを寿と名く。 問。仏徳無量なり。何ぞ光寿を以て体徳とするや。 答。此の二徳を以て尽す。願文【十二光明十三寿命】は、二無量を誓ふ。今経は此の二徳を以て名義を摂す。 問。如何が光寿にて摂尽するや。 答。五双十隻あり。 一、体用一双    寿体光用  【願文。経説の「無K障碍及其人民」『末灯鈔』十四丁】 二、横竪一双    寿竪光横  【『法事讃』下十一丁「寿命延長」。願文。『小経』の「照十方国」】 三、内証外用一双 内寿外光  【『選択集』上十七丁に云々。『六要』五の二丁「光仏智之妙用寿法身常住之妙理」】 四、本師本国一双 光国寿仏  【『平等覚経』に「無量光明土」。『大経』に「無量寿仏」】 五、悲智一双    光悲寿智  【『天台文句』「菩提智水、涅槃寿命報身以智寿」。『二門偈』「無碍光明大慈悲」】 【已上】